女性社員に何も言えない2代目社長
2代目社長Mは男性社員に対してはすぐに罵倒する一方、女性社員対しては何も言わない。いや、言えないのだ。
どうしても、伝えたいことがある時は、他の男性社員を通して伝言命令がくだされる。命令を受けた男性社員のミッションは「注意」「叱責」の代弁、その叱責の理由はほとんど感情的な内容。どうみても不適切、たまったもんじゃない。
例えば、総務部のK(女性)の例。
Kは、会社の業務によく気がつく人で、頼まれれば部門以外の仕事もすすんでこなすような優秀な社員(だった)。
2代目Mはこれを褒めない。むしろ余計なことをしてくれたと立腹してしまう。
MはE部長を叱責しながら次のようなことをいう。
「Kが勝手に他の社員の業務資料を作成するので、社内が混乱しているようだ。これからは、自分の部門のことだけをやるように厳しく伝えなさい。E部長もKが勝手に作業しないように見ておくように。」
恐ろしい・・・・実際はKの行動は優秀で多くの面で社内は助かっている。なのに、2代目Mは、Kの出来すぎて目に余るのか、全く認めようとせず、挙げ句の果てにはE部長のマネジメントの悪さを咎める始末。確かにKの処世術にも問題はある。しかしですよ、社長、こんなどうしょうもない中小企業を良く選んで入ってくれたと思いませんか?そんなに腹が立つことでしょうか?
評価ポイントを明確にしない社長、叱責理由が社長の感情論のために、Kに歯切れの悪い指導をするE部長・・・・こんなことが繰り返されるうちに、Kは会社貢献をやめた。
しばらくすると言われたことしかやらなくなった。しかもかなりのクオリティーの低さで。
すると、2代目Mがまたまた立腹し、E部長をさらに詰めていく。
「最近Kのやる気のなさは目に余る。元気なMを手本にもっとやる気をみせるよう指導しろ。」・・・・(Eも大変なとばっちりですね。)
ちなみにMは最近入社してきた小保方さん似の女性社員。社長の指示を何一つ疑わず、従順に働く姿を社長は気に入ったのでしょうか。この会社での社員の評価は成果の出来・不出来ではない。社長が気に入るかどうかである。優秀さは社長の自尊心を大きく傷つける。出過ぎた行動はタブーなのだ。
新人社員Mと比較されるKって・・・・あんたがやる気を奪ったんだろ。
1ヶ月後・・・Kは会社を去ってしまった。
社員は定着しない。典型的なブラック企業、ここにあり。