2代目社長が会社を潰すのは本当か 〜中小企業社員の心の声〜

2代目社長の行動から多くの気付きを得るブログ

2代目社長は「経営者」という呪文で一時的に自身を強化する

うちの社長って、よく自分のことを「経営者として◯◯だ」とか「俺は経営者だから・・・」とやたら経営者(けいえいしゃ)という単語を口にする。

 

社長にとって「経営者」という言葉を発すると、瞬間的に防御力が高まるというか、

特に社員に対して圧倒的な気をはなてるような、まるで魔法の言葉のようになっている時がある。かっこいい響き、選ばれた者、(従業員に対して)勝ち組とか、誰もがなれない立場に自分がなっている、そんな自己陶酔を促す効力があるのだと思う。

ただし、効力は一時的なもので、すぐに「経営者」と言い放たなければならない。

こんな呪文を社長は毎日連呼を繰り返します。

 

うちの社員たちの心の声は、皆共通していて、社長には悪いけど

実力でなれたわけじゃなくて、まわりに跡継として社長候補がいなかったから親父に消去法で選ばれた残念な人。

といった暗黙の了解が成立している。とりわけ、個々の社員には一体感はないし、対立しあっているけど、社長をどのように捉えているかとなれば、みなすばらしい洞察力をもっている。(というより、実力ない社長だということがバレる。)

 

「経営者」と口にしなければ、従業員に「経営者」として見てもらえない社長ってまともな人間なら相当心荒むと思うんですよね。自分だったらこんな状況毎日耐えられないと思う。もちろん、社長自身は、こんな思考すらしたことないだろうけど、はっきり言えることは、「KEIEISHA」という呪文を唱えると、自分自身がキズつかないように精神を防衛する効果があるいうことだ

 

一方、社長が、本来の経営者の責任を全うする時、資金ショートとかした時に最悪どんなことになるのか頭では想像つかないんだと思う。例えば、この社長は借入金の保証人でもあるけど、会社がコケたときにどういう処遇が待っているか考えたことないだろうし、知識の欠乏がハンパないからどういうことになるのか未知の世界なんだろう。その時に発する呪文は回復系でもなければ補助系でもない。何も知識を与えず継承させた親の責任もあるけど、その時「KEIEISHA」を唱えると、死の呪文となることに彼は気がつかないんだろう。