2代目社長が会社を潰すのは本当か 〜中小企業社員の心の声〜

2代目社長の行動から多くの気付きを得るブログ

老害が2代目社長を駄目にする その①

一部の例外をのぞいて、だれしも事業をスタートしたら将来は大きくすることを目指すわけですが、(もっとも、所得税社会保険の増額に対して、社員を成長させるためには、収益は拡大させていく必要があり、その観点から考えると、会社を成長し続けなければならない運命にある)ほとんどの会社がそこそこの規模で成長を止めてしまう。成長を意図的に止めたのではなく、成長が止まってしまうんでしょうね。

世の中、中小企業ばかりだけど、うちの会社もそこそこの規模の中小企業。このご時世でラッキーなことに昨年利益を出した。この利益は2代目の手腕でもなんでもない。強力な営業がいるから、ただそれだけの話。利益を出したことと、最近業績が良くないことを理由に1代目(初代)が会社に関わるようになった。仮名としてその初代をH会長としよう。H会長は2代目のサポートとか、社員をフォローしてやりたいとかといった理由で会社に来るが、それは建前で、本当は寂しいから会社に来ているのだ朝会社にくると、女性社員がお茶をだし、日経新聞を読む。H会長も2代目と同じで経営者の仕事とでも思っているのだろう。むしろ、H会長がそれを2代目に教えたのか?分かっているのか知らないが、取引先の株価をチェックし一喜一憂している。そうこう金にならない作業をやっているうちに昼がくる。そして昼休憩が安息の時間になるかどうかは、このH会長の気分次第であることは言うまでもない。

今日は運悪く、H会長が天丼食いたいと言い始めた。これは最悪のパターンどうしようもないくらい時間の無駄ともいえるH会長との会食。H会長天丼が大好きで、朝食はあまりとっていないのか、11時30分になるとそわそわしながら机を整理しはじめて出かける準備を始める。

「お〜い飯いくぞ〜」

本来、成功者との会食ならば、その人との話ひとつひとつが貴重な学びとなり、ありがたやとなるのだろうけど、このH会長って話の引き出しが乏しいから。朝読んでいる日経の話でもしてみろよ。決して高齢だからという理由ではない。馬鹿は話ができないとはこの事なんだろうな。

H会長が現役時に一緒に働いた社員はもう会社にいない。だから、H会長にどれほどの実力があったかも理解できないのだ。あるいは、どうせ高度成長期、バルブ期の外的要因のお陰で実力の何倍もの結果を出しただけだと冷笑している者もいるだろう。

そのため、H会長を社員は介護するように接するしかない。もともと2代目の君臨する残念な職場なだけに、むしろ貴重な昼休憩を搾取されている。従業員を休ませないとは労働基準違反だぞ。そうまでして社員を劣悪に追い込みたいのか。

とある天丼屋についた。都内で隠れ家的なこの店は、H会長が天丼を食べたいときに必ず利用する。口元はすでにあふれんばかりのヨダレが・・・まだ席に着いただけなのに・・・パブロフの犬がここにもいる。H会長が天丼を食べたいためだけに招集させられた社員たち。当然だが、異常な空間で気遣いしながら食らう天丼なんて美味しいはずない。そして領収書をしっかりとるケチぶりは健在である。絶対に自己マネーを使わないあたりがある意味すばらしい。引退してもなお、俺の会社とか思ってんだろうな。つくづく鈍感なじじいだよ。一方、「ごちそうさまでした」に感情がこもっていない社員たち。感情がこもらない理由は、貴重な休憩時間を搾取されているからと感じているから。タダ飯でさらなるストレスを感じるくらいなら、自由にお金を使って昼食をとった方が何倍も良いすべてが悪循環だ。