2代目が会社を潰すのは本当か

2代目社長の行動を観察する

創業者の邪念にひれ伏すしかない2代目社長

これまで、2代目社長が会社をダメにする要因は2代目が無能さにある、と考えてきた。そのような思考に陥っていた。しかし、最近の私のまわりで起こっている会社の動向を考察していくと、それよりももっと重要な要因が他にあるのではという考えに至るようになった。2代目がどうこう議論する前に、創業者が会社を去らないことにこそ問題があるのだ。今回は、その創業者の往生際の悪さ、創業者の振る舞について考えてみた。

創業者がとる引退後の振る舞い(様々な行動)は本当に残念で、従業員はもちろん2代目の心を常にかき乱す。親として、子が会社を潰さないように、方針を変えないよう監視しているのだ。2代目が引き継いだのはつい1年前の話だが、未だ創業者が権力をふるう時がある。会社に来る度に、自分の成功体験を引っ張り出して、気合だの、運命共同体だの今時の企業では死語になったような中途半端なブレブレの精神論を押し付けている。なぜ中途半端なのかというと、行動が卑しいという表現につきる。いわゆる公私混同ってやつですね。従業員に利益を出せと言う、従業員は利益を出す、運命共同体といいながら、利益分配しない。従業員引き連れての食事は、もちろん経費。使途不明な交際費に宿泊三昧。これやっても良いのは、経営者がひとりで会社の利益をたたき出しているような会社だけだから。利益分配が明らかにおかしいから。

実際の行動は、自分に甘く、他人(従業員)に相当厳しく、傲慢で卑屈である。ジャイアンもどき。もどきというのは、純粋なジャイアンではないからだ。ドラえもんに登場するジャイアンは、「お前のものはおれの物・・・」と、強欲で乱暴な部分ばかりが印象強いため、至る所でダメな人の例として、様々なシーンで取り上げられることが多いが、そのジャイアンにも良いところがある。仲間思いで、熱くて、時にはやさしく、瞬間的に人間力が高まる(が長続きしないけど)魅力的な部分があった。今の60~70歳代創業者にはジャイアンもどきが多い気がする。未だに2代目といがみ合って、強欲でケチで、人間力が足らない。創業者が2代目を認めないのは、自分の築いてきた会社がなくなってしまうことを恐れているからであり、会社がなくなれば、自分の誇れるものがなくなって誰にも相手されなくなることを心配しているのだろう。定年まで勤め上げた人が、定年退職後に肩書の入った名刺を持てなくなり、他人とコミュニケーションできずに寂しい思いをしている人が多いことをよく聞くが、この強欲経営者にも同じことが言えよう。だから、必死に会社にしがみつこうとしているのだ。

これは深刻な問題である。こんなどうしようもない創業者らは即刻退治した方が良い。だけど、一般の従業員では退治するほどの力を持っていないのだ。立ち向かうとその従業員は即死でしょう。大塚家具の例では、邪悪なる創業者を、2代目が仲間と力を合わせて知力を結集し退治した成功例だと思うが、すでにドツボにはまっている2代目にはこのような物語を経験することは絶対にない。結局、同族経営しているような中小企業では、創業者の邪念を2代目が退治するような偉業は、夢のまた夢だということである。邪念で囲まれたオフィスで2代目は常に創業者にひれ伏すしかない。