2代目が会社を潰すのは本当か

2代目社長の行動を観察する

駄目な社長が学習できない理由

2代目社長Mは、自分より能力に長けている人を毛嫌いする。採用された人は、こういっちゃなんだが、いわゆるポンコツ社員ばかりだ。ここでいうポンコツの定義は、よその会社でクビもしくは契約切れしてきたような人たち。もちろん会社との相性で、本来持ち合わせているパフォーマンスを発揮できなかった人もいることだろう。しかし、機会をものにできないならば、それは実力不足と言わざるを得ない。結果出せないならポンコツ。ここしか選べなかったという事実もそれが物語っている。いわゆる並以上の人は、採用通知を出したとしても他企業と天秤かけて、会社の雰囲気をみてよそを選択する。入っても1日で辞めてしまう。だから、結局この会社にはポンコツしか残らないわけ。そしてこの事象が幾度と繰り返される度にMは自分より能力に長けている人をよりいっそう毛嫌いしていくのだ。

 

Mは取り柄が全くないので、本来は優秀な社員をそろえたいところだ。優秀な人に来てもらうためには、働きやすい環境を作っていき、経営者もよりいっそう努力しなければならないはずだ。ところが、高学歴応募者は面接せずに即刻書類ではじいてしまう。なぜ面接しないのかと聞くと「高学歴は仕事ができないからだ」という。う〜ん、なんだろうなぁ。言い切っているところがすごいよ、M。あんたどれだけのサンプル見たんだ。「高学歴は使えない」とうくだりは、ホワイトワーカーに対するブルーワーカーの嫉妬と自らの精神安定のためのはけ口として使われることが多い。どこかで他人よりも優越感を得ることでバランスを保っているのだ。勉強できない人が勉強で対抗して勝てるはずないので、勉強の代替として仕事で勝とうとするあまりにできたイビツな思考パターン。ちなみに、ここでいう仕事って、何を使って優劣を決めるのか?生産性という面からいえば確実にMには勝ち目がない。では、気合とか根性で決まるのか?それも勝ち目がないことは明らかだ。経験値はどうなのか?しかし悲しいかなその人が優秀ならば、ものすごいスピードで経験学習できる時代なのですぐに負けてしまいだろう。Mの言動・行動はまさにこのような愚者なのだ。

ところで、大企業がこぞって優秀な学生を採用したく全力で獲得しに行っている時代に、この会社は真逆の行動を選択していることも興味深い。大企業と中小零細は、格差が広がるばかりだ。

この選択はある意味賢明なのかもしれない。なぜなら、高学歴はWHYを解決したがる。なぜに対して、明からにおかしな回答はぜったいにやってはならない。彼らは質疑応答は理路整然としており、なんでも完璧にこなす。そんなゴールド聖闘士級の志願者が聖闘士の資格にもありつけないようなやつに質問すると、その社長がデタラメなことを言っているかどうかなんてすぐにわかることでしょう。つまり社長が馬鹿かどうかは、質問すればすぐに分かってしまう。結局、馬鹿がバレて恥をかくぐらいなら、書類ではじく方が賢明なのだ。そういう行動を無意識にとってしまうのが2代目の特徴。

 

一方、Mの一族を、同族会社経営を通じて長期繁栄させたいのであれば、あえて思考しない社員、つまり手だけ動かしていればなんとかなる労働力を集めて、主事業は経営層だけで運営するやり方がよかったのかもしれない。「かもしれない」と過去形になっているのは、外部の動向がめまぐるしく変化する現代においては、この方法はすでに過去のモデルだということを強調したい。大量生産時代のフォード。一時はうまく行ったが、結局長続きしなかった。生産効率ばかり高めて社員を意味付けもせずに馬車馬のように働かせた結果、モチベーション低下、より高い賃金の要求などで破綻してしまったあの悪しき雇用形態をまだ今でもやっているのだから凄い会社だよ。

 

ところで、2代目社長Mの基本能力は、これまでの内容の通り、恐ろしいまでに低い。各要素を5段階で表現してみると、体力1、精神力1、知力1、教養1、魅力1、プライド5という典型的な2代目特有の黄金比を形成している。しかし、このスペックから見えてくる2代目の問題点は、その要素のほとんどが1ということではない。学べないということそれ自体に問題がある。学びたくてもプライドが邪魔して学べないのだ。これが成長できない致命的な原因。せめてこのプライドがなかったら伸びるのだが・・・そこがジレンマ。

成長できないということは、社員にもいつかは抜かれてしまうわけで・・・そんな恐怖を無意識のうちに感じているのだと思う。相変わらず感度だけはいいね