2代目社長が会社を潰すのは本当か 〜中小企業社員の心の声〜

2代目社長の行動から多くの気付きを得るブログ

かっぱ寿司の社長が11ヶ月で辞任したニュースから負け組の思想を考察する

かっぱ寿司って随分前から行かなくなったなぁ。

そんなかっぱ寿司ですが、かなり衝撃的なニュースが出ました。

www.yomiuri.co.jp

2018年02月28日の読売新聞記事です。

回転ずしチェーン「かっぱ寿司」を展開するカッパ・クリエイトは28日、大野健一社長(44)が同日付で辞任したと発表した。就任からわずか11か月での退任となる。理由について同社は「一身上の都合。本人から申し出があった」としている。後任は未定で、当面は澄川浩太専務(39)が代行する。

 大野氏は2017年4月に社長に就任。17年3月期連結決算で58億円の最終赤字に転落した業績の立て直しに向け、通常は1皿2貫のすしを1貫にして50円で提供したり、食べ放題を本格的に導入したりと集客の強化を図ってきた。

 だが、他社との競争激化で業績が思うように伸びておらず、1月末には業績予想の下方修正を発表していた。

 

 

数年前くらいからかなりブレまくりの経営してたなと記憶している。

 

印象に残っているのは、

ガイアの夜明け2016年10月11日(火)放送分【“デフレ再燃?”新サバイバル】 を視聴した時のこと。

 

この時の社長四方田豊(よもだゆたか)氏(2017年解任)。

ちなみに、四方田氏のキャリアは、牛角の店長→専務→成城石井社長→レインズインターナショナル役員→コロワイド東日本社長と社長経験豊富で実績はあったみたい。しかし、回転寿司店はうまく再生できなかった。ガイアの夜明けでは社長の活動が紹介されていたが、いろんな意味で考えされされた回だった。

 

この社長は基本的にはデスクワークばかり映っていた。そんなわずかな尺でもパソコンばかり叩いて社員を寄せ付けないような雰囲気をいつも作ってたことは垣間見える。これ見た瞬間「あ〜この人ダメだな」って思いましたね。

 

ところで、ガイアの夜明けって収録はたくさんするのにオンエア時には社長自身が期待するようなシーンは採用されず、むしろ映されると嫌だろうなってシーン結構ありませんか。「ん?なんだ今のシーン・・・」てな感じでたまに気になる。これは制作者からのメッセージなのかもしれない。「お前は勘違いしているぞ!このあり様をそのまま視聴者(消費者)に伝えようぞ」と言わんばかりに(笑)。

良い会社を取り上げていると思いきや、実はダメな会社を吊るし上げて改善させようという思いが込められていて面白い。ガイアの制作チームは常に中立(というより消費者目線)なスタンスを心がけているようだ。

 

脱線しましたが、他には、かっぱ寿司の象徴というべきかっぱキャラ(カーくんとパー子ちゃん)を葬り去り、安っぽいIT会社風のロゴを採用したこと。やるなら佐藤可士和氏に頼みなさいよ。どっかのデザイン会社に外注したのでしょうか。でも外注先は落ち度ないですね。社長の想いを具現化しただけだから。ダメなのは社長ですね。消費者として言わせてもらうと、あのロゴはかっぱ寿司には合わない。かっぱキャラに戻してくれと言いたい。

 

さらには、極上いくらを仕入れるために社員を北海道へ走らせ、100円で売らせてくれと無茶なお願いをしていたシーンにはドン引きでしたね。水産業者の社長が困惑していたでしょ。「あんたらが売るとブランド価値が毀損してしまうではないか?」って懸念してたよ。交渉していた社員もかなりおかしな交渉していることはわかっているようだったけど、サラリーマンとは悲しいかな、社長命令には逆らえないわけで、言われたらやらなければならない。社長自らが出向いて交渉していたら視聴者の見方変わったでしょうね。良くも悪くもあのシーンは印象よくなかった。

 

新店舗のオープンに合わて消費者を驚かせたかったみたいですが、こういう戦術は長続きしないどころか、逆効果の典型例。一旦100円で売ってしまったネタをどうやって値上げしていくのでしょうか?それとも、最初だけ採算度外視で良質なネタを提供し、徐々に安いネタに切り替えるつもりだったんでしょうか。

 

結局、この社長は2017年2月27日で退任、58億の赤字!これはある意味すごい記録です。その後を継いだのがコロワイドのたたき上げである大野健一氏(当時は取締役)でしたが、彼も2018年2月28日、わずか11ヶ月で終了したということです。一身上の都合?いやいや責任取らされたんでしょうね。

 

ガイアの夜明け2018年1月9日(火)放送分【新春!回転寿司ウォーズ】 ではかっぱ寿司は冒頭の寸劇で「食べ放題」というキーワードだけ紹介があり、映像はありませんでした。回転寿司で食べ放題をやっているとは驚きました。ただ、お寿司の食べ放題で永続的に成功した事例は見たことありませんが、あれ?ちょっと待ってください。かっぱ寿司って安っぽいイメージを払拭したいからロゴ変えたのではなかったっけ?

 

www.nikkei.com

かっぱ寿司のHP確認して見たら、かっぱキャラ(カーくんとパー子ちゃん)がLINEスタンプになって復活しているし、ロゴは相変わらずなんか気取っている感あるし。一体どうしたいんだ。もうブレるなよ。

 

競争が激しい業界の中でもがき苦しんでいることは想像できます。でも他店がどんどん進化しているので、今の経営状態からのV字回復となるとパワーのある経営者が改革しなければなかなか難しいですよね。次誰がやるんでしょうか?もういっそのこと「食べ放題のかっぱ寿司」になっちゃいなさいよ。寿司食べ放題で永続的に成功する最初の事例になればいいのではないかと。少なくとも私は応援します。ただね〜、それやると原価計算大丈夫かな?

 

 

 

最後に、の記事と比較してみます。未来の答え合わせをやっておきます。この頃は夢があったんだなと思うよ。

news.livedoor.com

ではコロワイドは、そんなかっぱ寿司を買収して再ブレイクさせることができるのか?

「できるでしょう。コロワイドかっぱ寿司を立て直せる自信があるから買収したんです。

昨年12月、かっぱ寿司を展開する『カッパ・クリエイトHD』の社長に五十嵐茂樹(いがらし・しげき)氏が就任しました。彼は『ロイヤルホスト』でチェーン店の基本であるQSC(品質・サービス・清潔)を叩き込まれた外食のプロです。

 

 

 

 

そして結果はこうなりました。

www.nikkei.com

 

上場企業のサラリーマン社長と同族中小企業2代目社長を比較するのはナンセンスですが、うまくいってない会社は頭(社長)ダメなことだけは共通しているはずです。

この記事書いてる中で以下の書籍を思い出しました。オススメです。