2代目社長が会社を潰すのは本当か 〜中小企業社員の心の声〜

2代目社長の行動から多くの気付きを得るブログ

社長が「売上が小さくても利益率さえキープできたら問題ない」と言いはじめた

今日の社長の機嫌は珍しく朝から良好でした。

 

「売上は下がっても良い。その分利益率をキープしたらいいんだ。」

 

どこかの中身のうす〜い経営本を都合よく吸収してきたようです。

 

これで金融機関も納得させられるとドヤ顔の社長ですが、倒産が現実味を帯びて、錯乱状態に陥っているのではないかと思われます。

 

錯乱状態になると、都合の良い情報を受け入れ、自社の成長を妄想することで自身の精神のバランスをとるようになる、と言われていますが、今の社長はまさにこの状態です。かなり危ない思考パターンになってきました。

 

一方、会長は・・・都合の良い話ばかりする社長に頭痛いですよね。会長は老いてもやはり創業者。ただし、残念なのは息子と向き合えないこと。この段階になっても社長に自らの思いを伝えることができないままです。今後どうするつもりなんでしょうか。院政を敷いたなら自由に社長を動かせばいいのになと思いますけど。よく似た親子なのかもしれませんね。

 

ところで、売上は下がってもその分利益率をキープすれば良いという経営方針ですが、さらに売上が低下するというリスクを全く考えていません。できる営業マンが去ったことで、大口顧客は減少し、みるみると売上は低下しました。このまま顧客が全部いなくなってしまうのではないかと社長はさすがに焦ったようですが、結局、幸運なことに一定数の顧客が残りました。

 

これに社長は安心しきったのか、今残っている顧客との取引関係がこの先も続くというだろうという勘違いを起こすようになりました。

 

顧客が依然としてこのような会社に頼ってくるのは、長年の取引関係で高まったスイッチングコストが効いているからです。

 

 

現実味のない話ですが、売上はこれ以上下がらないという前提で話をすすめましょうか。いったいどこを削るというのでしょうか。(実際にはあります)

 

社長の考えている通信費、事務用品費などを節約してもこの会社ではほとんど効果はありません。最も効果のある削減ポイントは社長や会長らの取り分(報酬)なのですが、そこは別問題のようです。自分たちの報酬カットには触れないで利益率の改善について考えているから恐ろしい。

 

こんな経営環境でどうやって利益率を維持することができるのでしょうか。従業員の給与カットでしょうか。仮に全員解雇でもしたら、維持どころか利益は飛躍的に増加しますが、それをやってしまうと会社がまわらなくなる。極論として検討の対象ではありますが、創業者ならともかく経験も浅く度胸もない2代目には到底無理な話でしょう。

 

 

妄想してお花畑状態になっている社長。現実は妄想のように進むはずはないのですが、そんな無垢な社長も珍しいので、しばらく妄想の世界を満喫していただきましょう。